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武相荘 白洲次郎・正子の終の棲家 #kytb1711

2021/06/05


大人の格好よさとは。
それを勉強しようと、伊達男伊達女の白洲次郎正子の家に行くことにした。

たいそうなことを言っているが、きゃいきゃいしゃべりまくっている3人。






庭にいたのは、黒光りする素敵な車。
セクシーでかわいらしいフォルム。
どんな服装で乗り込もうかしら、とつい想像する。
モガみたいなのもいいし、男装のような格好もいいな。







もちろん、スタンプはすかさず押す。
旅ノートとモレスキンカイエの両方に押す。

次郎さんの字って、まんまるい雰囲気なのね。
かわいい。



武相荘の中は撮影禁止だったけど、フォトジェニックな素敵なものや雰囲気でいっぱい。

結婚前お互いのポートレートを贈り合う、とか、久々に私の中の乙女心がきゅんきゅんする。
次郎さんは自分の写真の下に「君こそ僕の理想の源、究極の理想だ」と英語で書いている。
この人、ロマンティストかも。


養蚕もやっていた農家の家に手を入れたこの家は、シンプルな中に二人の「自分のスタイルへのこだわり」が入っているようで、すごく面白かった。
気を抜けば中途半端にすぐにダサくもなるだろうなぁ。


ところどころにある、娘さんの牧山桂子さんから見た二人のエピソードにじんわりと、あるいはぐぐっと深く突き刺さる。

私は結婚をしたことがなく、「他人と二人で長時間生きていく」ことをしたことがないので、よくわからないことばかりだけど、きっとそういいう経験をした人が読んだらもっと違うふうに響くのかもしれない。

思春期からずっと「夢見る夢子さん」のまま、ここまできちゃったんだなぁ、と思う。






敷地内の Bar & gallery "Play Fast" は、「ジェントルメンの遊び場」みたいで、私はここが一番好きだった。

このドアのガラスはずっと見ていて飽きない。





ビールサーバーもあるし、ワイングラスもぶら下がっている。

はぁ、楽しい。
ここで、アルコール飲みながら、ノートブックに書きつけたい。
きっと酔っぱらって、へべれけで意味不明な文字や文章が並ぶんだろうけど、それもいいかも。






さて、お楽しみはレストランにもありますよ。
器も作らせた「次郎の親子丼」!
器はショップでも買うことができちゃう。





私はご飯を少なめにしてもらったのでこんな具合ですが、普通に盛ってもらったらもりもり。
鶏肉にはしっかり下味がついていて、鶏レバーも入っていた。
初めてだ、レバー入り親子丼!
とろとろ卵に時々ふわぁっと広がる三つ葉の香りで爽やかなアクセント。




食後はあのかわいい車が置いてあるところはカフェで(ほぼオープンカフェ状態。そしてここにもビールサーバーがあった。こっちは使えそうになかったけど、以前はお庭でパーティーなんかしてたのかなぁ、と想像するとまたもや楽しい)、レストランで注文した「プラカップに注がれた赤ワイン(それもおまけしてもらって、ちょっと多め)」をちびちび私だけ飲みつつ、3人でしゃべる。

前日の昼に東京入り。
そのあと、上野をさまよい、トーハクで土偶と埴輪を堪能して、夕方銀座をぶらりとし、夜遅くまでしゃべり、朝7時集合で築地、そのあとの武相荘、親子丼でお腹いっぱい、からの赤ワイン。
回らないはずないよね!

げらげらになっていたら、「かわいくなってきたぞ!」とからかわれた。
ふふん、私は次郎くんのロマンティストぶりに乙女になってたんだ。
かわいくもなっちゃうよ!




それで「大人の格好よさ」が勉強できたかどうかわからないけど、自分が何が好きで、何を良しとするか、という「自分のスタイルの確立」についてぼんやり考えていたような気がする。
答えは出ないし、明確に考えてはいないんだけど、「なにかいいものに触れている」という感覚だけで、私の内側は何かを大きく得ている気がしている。

美術館や博物館に行く、って、そういうことと同じなんじゃないかなぁ。