はじめに
これは雑誌「代わりに読む人」創刊準備号・特集「準備」に収められている、「『貨物船で太平洋を渡る』とそれからのこと」についてです。
なぜこんなところにひっそりと書くのかは、一つのブログ記事にまとめて書くと長くなりすぎるような気がしたので別の記事に仕立てることにしました。
本来は「読者カード」に書くべきことを書くつもりです。
ネタバレも書いていいのでしょうが、ハガキで出版社の読者係に届くのとネットに公開するとでは違いますので、なるべくネタバレにならないようにしたいと思います。
『貨物船で太平洋を渡る』は田巻秀敏さんの同人誌で、内容はタイトル通りです。ほんとに「貨物船に乗って太平洋を渡りオーストラリアから日本へ帰国する」ドキュメンタリーです。
この本についてもブログに書いているので、最後に関係ありそうなリンクまとめの中に入れておこうと思います。
では。
『貨物船で太平洋を渡る』を読んだあと、私はちょっと魂が抜けたみたいだった。
なんだかすごいもの読んじゃった!
という感覚がひどくてしばらくぐわんぐわんしていた。
そして次になにをしたのかというと、「ネット検索」ですよ。
この本を読んだ人がどう感じたのか。
私と同じように「マズい。ヤバい。スゴい」と語彙がなくてぱくぱく口を動かすだけなのか、それともしっかりと言語化しているのか。はたまたもっと違うなにかか。
それが知りたくて、あちこち探りを入れた。
話が逸れるが「もっとダイレクトにやりとりをしたい」と思い、身近な、それも好奇心旺盛で冒険が好きそうな方に控えめに、しかし圧は強めに(「面白いから読んでぇぇぇぇ!!」の空気はめっちゃ出ていたと思う。すまん、身近な人々よ!ばふばふわんこ並に圧が熱かったかも)お声をかけ、紹介し読んでいただいた。
そして感想をうかがったときに「そうじゃろうそうじゃろう。すごいじゃろう。うんうん。ですよねぇ。まぢにすごいんですよ。いや、もう、すごいんです」みたいな勢いで、首を縦に振りました。
まぁ、それでネットをざらりと見回し、他の方々の感想を読み、ここでも「ですよねぇ。すげぇんだよ。いや、ほんと、ねぇ」と首を縦に振っていたのですが、気になることがあった。
やたらと小さな本屋、かどうかはわからないが、大手の全国チェーン展開をしている書店ではなく、本のセレクトショップのような本屋さんでの取り扱い始めました、のお知らせから、そのお店で買いました、のつぶやきやらがあった。
そして、トークイベントや写真展について。
口コミで広がった、というのも考えられたけど、それにしてもこんなに多くかい?
と、ぼんや~り感じていた。
お待たせしました。
そこで「『貨物船で太平洋を渡る』とそれからのこと」ですよ。
その舞台裏がきっちり、みっちりと書かれていた。
こういう経緯があって、私がネットで見たことに広がっていったのか。とびっくりした。
『貨物船で太平洋を渡る』と同じように、田巻さんがなにをどう考え、具体的にどう動いたのか、がきっちりと!みっちりと!書かれていた。
真似をしようと思えば、簡単にできるくらいきっちりみっちり。
ただそれにはおそろしいエネルギーを費やしているので、私は真似をしようとは思わないなぁ。できるとも思わない。
田巻さんの2つの文章は「次の人」に向けても書かれているのかもなぁ。と思った。
さっき言ったように、「もし貨物船に乗ってどこかに移動しようとしたら」、「同人誌を作ったあとの選択肢のひとつとして」、次の誰かが同じようなことをしようと思ったとき、とても参考になり支えになるものなんだなぁ、と思った。
こういうのを「データ」というのか「記録」というのか、私にはよくわからないのだけど。
でも、きっととっても心強い。
実際にやったこと。持っていったもの。起こったこと。それを経てどうだったのか。
主にスピリチュアルな本しか日本語では出版されていなかったスペイン巡礼の準備のときに、こういう具体的なことが書かれたブログはどれだけ役に立ち、私の支えになったことか。
そんなこともぶわああああっと思い出される文章だった。
■関連があるとキリエが思うリンク集
- 文芸雑誌『代わりに読む人 0 創刊準備号』
- 同人誌「貨物船で太平洋を渡る」 田巻秀敏さんのnote (他の冒険記録もあり!)
- 「貨物船で太平洋を渡る」/ 田巻秀敏 著(キリエのまとまらない感想文)
- 『貨物船で太平洋を渡る』とそれからのこと / 田巻秀敏(このブログ記事)
- 読者カードを眺めて思う(どうして感想をブログ記事に書こうとしたかの理由)
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