いつもとは違う入り口から美術館に入る。
というところからスタート。
あんな横から入館したのは初めてかも。
コロナ感染防止のため、いろいろ考えてもらっているのだなぁ。と感じながら、黄色いムーミンのポスター(?)に出迎えてもらう。
ムーミンはフィンランドの人気のキャラクター。
これまで何度も美術館で原画を見たことがある。
今回はその中でも「コミックス」に焦点を当てたものだった。
もともと小説のキャラクターであり、挿絵も作者のトーベ・ヤンソンさんが描いていた。
新聞にマンガとして掲載されることになり、マンガならではの工夫や遊び心がこんなに隠されているのは、知らなかった。
挿絵やイラストとは違い、マンガだと視線を絵に合わせて動かさなくてはならない。
その中にせりふの文字も読む。
当然、フィンランド語は横書きで、ムーミンは左から右へコマが横に並ぶ形式になっている。
面白いなぁ。
それは楽しそうであり、鉛筆の下描きにペンでの本番の線が残っているものもあり、筆、というかペンの勢いを感じられるものが見ていて、とっても楽しかった。
ペン入れのとき、下描き通りに描くときと、そのときのペンの勢いで下描きを「あたりの線」として、なぞらずにぐいぐい描いていくときとがあると思うけど。
私は「そのときの勢いに乗ってぐいぐい描く」のが好み。
そして相変わらずの構図の楽しさに酔う。おいしい、と味わう。
コミックスのタイトルのコマは、もうそれがぎゅんぎゅん詰まっていて、枠に囲まれているから「あああああ、これをスタンプにしてくれぇ!ノートにがんがん押して余白には自由に書き込んで楽しむからああああ!」と心の中で叫んでいた。
あのね。実のところ、夏のこの時期にムーミンが開催されたの、ちょっと穿っていたんだ。
キャラクターものって、人気があるじゃん。
グッズも売れるじゃん。
正直、グッズ販売コーナーにやたらと力が入っていた展覧会も見てきた。
だから「夏休みに合わせて、大人にも子どもにも人気があるキャラもの持ってきて、グッズを売ることがメインになってんじゃないの」と意地悪なことを思っていた。
グッズも気をつけないと、「え、このクオリティで?!」と「キャラがくっついていたらいいでしょ」というものもあるじゃん。
展示されている作品は、モノクロで華やかではなかったけど、私はトーベさんの白と黒、紙とペンとで描かれるムーミンの世界が大好きで「あー、基本をきっちり押さえてあるなぁ」と思った。
点数もまずまず。
グッズは楽しいものもたくさんあった。
美術館を出る頃には「穿ってごめんね」と思った。
こういう展覧会だと、カフェでコラボメニューが提供されることも最近では増えているけど、それはなかった。
(こういうところはチョロい私)
もしコロナじゃなかったら、きっとあっただろうなぁ、と思い、残念だった。
美術館に行けたこと自体が幸せ。
今回も幸せでした。
ありがとうございました。
■おまけ
ムーミンで好きなキャラは、スナフキンとちびのミィです。二人が異父姉弟だと知ったときの衝撃ったら!
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