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「ワーズワースの庭で」のようなブログにしたい

2021/06/05

フジテレビで「ワーズワースの庭で」という番組があった。
バブル期のもので「道楽」に焦点を当てたものだ。
道楽、というとなんだかイメージが悪いが、質のいいもの、伝統のあるもの、今でも極めようとしているものについての背景や楽しみ方を「オモシロ」や「オカシク」は抜きにして解説する番組だった。

タイトルを変えて「ワーズワースの冒険」となったが、私は「庭で」のほうが好きだった。


突然、なにを言い出すのかと言えば、そういうTV番組が見たいなぁ、と先日行った「印象派のいろは展」を見ながら思い出していた。

CMを多用して、タレントさんをたくさん呼んで、わいわいするのも楽しいけれど、中身に集中できないことが多くて、どんどんTV離れをしている。

パスタ、ワイン、万年筆、カクテル、日本酒、サンドイッチ……

背伸びして、そういうものを楽しんでみたかった頃にこの番組から受けた影響は大きかったように思える。
うんちくを一方的に聞かされるのは面倒だけど、歴史や背景を知るのは楽しい。
楽しめるようになるには、こちらの技量も試される。
カジュアルと初心者の札を引っ提げていては、入れない「大人の世界」というものがあって、それを垣間見させてくれた。


冒頭と終わりにはイッセー尾形さんや清水ミチコさんが視聴者をその世界に誘導し、そして物語を締める。
エンディングには不思議なイラストが使われ、遠い国のことのような、物語の中のような、しかし現実の世界でもある、不思議な余韻を残していた。

またテーマ曲もエンディングに流れた。
「シャ・リオン」という曲で、歌詞は造語だ。
音も声もあるのに、意味がわからない。
まるで古代の謎に包まれたなにかを見つけたような、これも不思議な曲だった。


歌詞の秘密は番組内でも明かされている。
例えば、
「世界の涯てでお茶を飲む」
という文章があるとしましょう。

これをローマ字表記にします。

sekai no hatede ocha o nomu

次に逆から並べます。

umon o ahco edetah on iakes

そうして出来上がったものを発音する。

ウモーン オ アーコ エデッタ オン イアケス

ね、元の言葉がなにかわからなくなったでしょう?



番組タイトルの「ワーズワース」とはイギリスの詩人ワーズワースさんのお名前より。
彼の詩の一篇を上記のような方法で組み替えたものが「シャ・リオン」だそうだ。



それで、ブログとどう関係あるのか、というところなんだけど。

私のブログは「小さな日常」をちてちてと綴っているものだ。
ちっぽけな世界だけど、それが「全部」じゃない、と思っている。
どこかこの場所に所属しない、まつろわぬ人のように、そしてわからないものがいっぱいの、それでいてどこか懐かしい。

そんなへんてこでかわいくたくましく、どこかひっかかるようなブログにしたいなぁ、と思っている。

人生への深いまなざし、なんかは持ち合わせてはいないけど、それでもそんな感じになるといいなぁ。




暖冬のせいか、今年は春めきを感じるのが早い。
自分の調子もそうなっているのかもしれない。
やっとすべてを放り出してフルスロットルで驀進できる感じ。
そんな気分だったので、ブログデザインを変えてみることにした。

かわいく和の色味から色コードをひっぱってきた。

ここにいたるまでのすったもんだにおつきあいいただき、アドバイスをいただきました。
ありがとうございます。


ブログ、かわいくなったかな。