近くを通るたびに気になっていた。
ぎんざんと書いて銀山町(かなやまちょう)と読む町の、レトロな塗料店になぜかソフトクリームの小さな看板が出ていた。
デパートやショップ、アーケード街のあるエリアから少し離れたところにあり、そこを通る頃にはたいがい街でお茶したりケーキを食べたりしたあとなので、なかなかそこに接近することがなかった。
あるいは接近してもお休みだったり。
やっと機会がやってきて、そこに入った。
近づくと予想よりたくさんのメニューがあった。
軽食と喫茶がメインで、チーズケーキが美味しそうだった。
クリームソーダは緑ではなく青かった。
私は当初の予定通り、ソフトクリームを注文した。
バニラ、抹茶、ブルーベリーヨーグルトの三種があると言われ、ブルーベリーヨーグルトにした。
出てきたのはひなあられのようなパフののったソフトクリームだった。
しかしこのソフトクリームは私の中ではソフトクリームには分類しない。
無理矢理にソフトクリーム状にしたアイスクリームだと思ってる。
ちょっとがっかりした。
私のソフトクリームはなめらかな舌ざわりで、急いで食べないと溶けてくる「ソフト」なアイスクリームで、硬いアイスクリームを渦状に盛ったものではない。
味は好きだったので、黙って食べた。
昼下がりの店内は私一人だった。
コンクリートのたたきの店はほんのり懐かしい空気がした。
PIONEERのプレートのついた大きなオーディオ機器が野球のデイゲームの中継を流していた。
ラジオなので実況者はよくしゃべっている。
カープはマジックナンバーがどんどん減っているし、連敗をやっと止めたところなので勝ちたいところだ。
私はソフトクリームを食べ終わると、支払いをした。
女主人が話しかけてくれた。
お彼岸にはおはぎを作ったり、もうちょっと季節が進むとりんごのデザートも出てくる予定らしい。
近くに安宿があるせいか、ところどころ英語でメニューが書いてあったり、たくさんの言語での広島のガイドペーパーが置いてあったりした。
透明なプラスチックの小さな地球儀には丸シールが貼ってある。
きっとどこから来たのか聞いて貼っているのだろう。
今度はケーキが食べてみたいな。
そう思った。
もしできるのなら、10分か15分でもいいのでノートや手帳を少しだけ広げてみたい。
店を出るとしとしとの雨が降っていた。
秋雨前線の影響で、不安定な天気が続く。
女主人がサドルを拭いてくれた。
私は店内でレインジャケットとパンツをはかせてもらい、礼を言って自転車を漕いだ。
***
追記
メール送信でブログを投稿してみたものの、文章の途中で切れていたり、写真がわやになっていたりして、PCから上げ直した。
ほんと、このご時世にスマホから快適にブログが更新できないのは、つらいんだけど、GoogleBloggerさーん!!
Safariで編集画面を開いてもみるけど、操作できない部分が多くて(なぜかカーソルが動かない、とか)、断念しちゃっている。
こういうとき、ブログサービスを乗り換えたくなるんだよなぁ。
ほかにいいのが見つからないから、このまま使っているんだけど。
あと、ここまで育てたから、もうちょっと居心地よくしたいなぁ。
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