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アラビック・コーヒー

2022/02/11





オリエント美術館のお宝を堪能したあと、
私は入口の看板からずっと気になっていたアラビック・コーヒーを試そうと、
2階のカフェ・イベリクに行った。



アラビック・コーヒーを注文すると、
デミタス・カップのような小ぶりのカップと、
アラビック・コーヒー専用の片手鍋(?)を持ってカフェの女性が現れた。

私の目の前にカップを置くと、中身を一気に注いだ。


アラビック・コーヒーとは、
極細挽きのコーヒー豆の粉を香辛料、砂糖と一緒に煮だしたコーヒーで、
こさずに一気にカップに入れて、
30秒くらい待ち、粉などが沈殿したところでその上澄みを飲むもの。

入れる香辛料は決まっておらず、好みでなんでも入れてもいい。
私が覚えているのは、シナモン、カルダモン、クローブ、ジンジャーくらい。

結構、甘い。

最後の辺りは口の中が粉っぽくなるので、そこで飲むのを止めてもいいし、
気にならなければ飲んでもいい。
現地ではあまり飲まない。


といったことを女性が説明してくれる間に30秒くらい経ったので、
コーヒーを勧められた。


私が写真を撮ってもいいかと尋ねると、
「どうぞ」
と持ち去ろうとしていたコーヒー鍋もテーブルに置いてくれた。

わかっていらっしゃる!

何枚か写真を撮るのに、鍋を持ったが、意外に軽かった。



カップのふちぎりぎりまでコーヒーが注いであるので、
私は「赤毛のアン」のように、
ソーサーをカップごと持ち上げ、
カップをソーサーからちょっとだけあげて飲んでみた。

ジンジャーがしっかり効いていた。

スパイスを入れて煮だす紅茶・チャイのコーヒー版だなぁ、と思った。

甘さはしっかりしていた。

そして「暑い国の飲み物だ」と思った。

スパイスの発汗作用や
大切なエネルギー源としての砂糖。

日本にはない味。




どたばたで岡山旅行を決めたので、
なんだかここでとてもくつろいでしまった。

しっかりスパイスの効いた甘いチャイを飲むとやたらとくつろいでしまうのだけれど、
今回もそんな感じだった。


私はこのカップとソーサーがとても気になっていた。

入口の看板には
「オスマン朝時代に一般化し、ヨーロッパに伝わりました。
 18世紀のウィーンやパリに華開いたカフェ文化の原点を味わってみませんか?」
とも書いてあり、
アラビック・コーヒーをヨーロッパの器で飲むのがとても面白かった。


小さな模様もとても綺麗で、
よく見るとドラゴンや三日月のようなものやら描いてあった。

私は何枚も写真を撮った。




後日、この写真をInstagramにあげたら、
ウェッジウッドの器だとフォロワーさんに教えてもらった。

ウェッジウッドのサイトを見ると、
私がドラゴンだと思っていたのはグリフィンで、
このターコイズのほかにピンクのシリーズもあった。




このカップとソーサー。

白、青、茶の一見落ち着いた色味なんだけど、
カップを持ちあげると、ソーサーの中央には鮮やかなオレンジ色を使った果物が描かれていて、
驚いた。

楽しい驚き!

ウェッジウッドにしてやられた。


とても愉快な気分だった。