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ひとりでいる強さ

2021/08/26




もうちょっとしたら誕生日。

またひとつ、オトナになる。



以前読んだまんがの中で、
「オトナになればなるほど、ひとりでいる強さがなくなる」
といったようなせりふがあった。


随分長い間、自分のテーマが「自立」で、
そのとき、もっとコドモだった私は、
「違うよ。
オトナになったほうが強くなるんだよ」
と思っていた。



強引に家を出て、ひとり暮らしをしたが、
慣れた町ではあったので、
右も左もわからない中での新生活をしたことはない。



そんな中でも、
カミーノのために部屋を払い、
実家に戻ってきたときには、
「誰かと一緒に暮らす」安堵をおぼえた。




ひとりですべての責任を取らなくてもいい安心感。


甘え、といえばそれまでかもしれないけれど。







カミーノでの50日は、
右も左も、ことばも習慣もわからなかったので、
いろんなことが疲弊した。

心もからだも。



得たものも大きかったけれど、
その「失ったもの」を取り戻すまでに時間がかかった。








カミーノから戻ってきたら、
私はまたすぐに家を出るつもりでした。


家の事情もあったけれど、
私は「甘え」でまだ家にいる。




けれど、ここは私の居場所ではない、という感じがすごくあるので、
少々居心地が悪い。


「またすぐに動かなければならない」
という、
おしりがもぞもぞするような、不安定な感じだ。





ここ2年辺りの私を見つめてみると、
どうも
「HOME」がほしいようだ。



安心して、
「ここに帰ってきていいよ」
「ここが私の居場所だよ」
と言える場所が。



それはひとりじゃなくて、
誰かと一緒にいたい、
という気持ちだ。







ひとりで動くのもそんなにいやじゃないし、
ひとりでカフェに入ったり、
ラーメンを食べたりするのも平気なんだけど、
ヴォノと分かれてからの大阪ひとり歩きは、
いつもより随分寂しかった。



秋だから??








ううん、わからない。







5か月も会っていなかった時期があるのに、
詰めて会ったせいか、
「寂しいなあ」と思うようになった。



去年、離れ離れになったときも寂しかったけれど、
あのときは、なんというか、
まだ気が張っていたようだ。



二人とも、寂しくならないように、
おそろいのものや
自分の代わりになるようなものを
必死に探して、
相手に渡したり、
二人で持つようにしたりしていた。




そういったことをしなくても、平気になったが、
それでも別の種類の寂しさが出てきたような気がする。







今になって、
「オトナになるほど弱くなる」
のあのことばが、妙に染みてくる。









■ 本日の写真

ミヤコからもらった上等な金平糖。

京都にある金平糖専門店のもので、
皇室御用達のものらしい。


缶がかわいいので、まだそっと飾っている。



どんな味かなぁ。