東京で友達に会う約束をしたらなにがしたいかと聞かれた。今年はやたらと海と橋づいているので「東京湾が見たい」と言ったら、フェリープランも提示されたので「それがいい!」と返事をした。
ペリーさんが黒船でやってきた浦賀の近くの久里浜から金谷に渡る、まさに「東京湾を渡る」フェリーだった。
水平線ですよ、おねいちゃん!
瀬戸内っ子なので水平線を見慣れておらず、どきどきする。
向こうになにも見えない。島が見えない。妙な不安感を感じる。
船に乗るまでは雨が降っていたのに、乗船する頃には止み、快晴。暑いくらい。
船内に入らず、ずっと海を見て、海風に吹かれ、カモメとトンビと飛行機を見上げ、写真を撮っていた。
金谷に上陸してからも港の近くをだらだらと歩き、日本酒とにぎり寿司を楽しみ、千葉名物のゆでピーナッツやぴーなっつ最中などをお土産に買うくらいで、また帰りのフェリーに乗り込んだ。
そのときにクラフトビールを友達にご馳走してもらった。
このあたりは果物のビワも有名らしい。苦みがどっしりストロング。なにかどっしりした食べ物が似合いそうだった。私はクセの強いチーズがつまみたくなった。
このあと、電車内で爆睡しながら横浜に行き、横浜ベイブリッジを見たので私がしたかった「海と橋」は両方見ることができた。
意味があるとかないとかではなく、自分がしたいことができた。
自分にとってはめちゃめちゃ楽しい時間だった。
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