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川のそばの桜の木の下にいる

2023/03/30

 



桜の花の下にいる。

快晴で気温も高く、今日でこのあたりの桜は満開になりそうだ。


川沿いに植えられた桜並木の下をもくもくと歩く。

平日の午後だが、たくさんの人がのどかな時間を桜のそばで過ごしていた。

私も自転車でなければ、素敵ドリンクを飲んでほわほわと歩くのに。と思いながら、半分眠っているような感覚で歩く。


歩きながら、この1か月、この1年、今日のこと、もっと前のことを淡々と思い出す。

浮かれた春ではなく、怒涛の春がやってきてるんだ、と改めて思う。

先のことはこれっぽっちも考えたくない。

できればこのまま留まっていたい。

けれど止まったままの時間の中にいるのは、私には耐え難いことになると知っている。


今だけはぼんやりとしていたい。


歩きながら「歩く」ということが好きなほうでよかったな、と思った。

もし嫌いならこの時間を過ごしていない。

自分が切羽詰まったとき、私は木のそば、あるいは川のそばに行きたがる。

特になにをするわけでもなく、座ってぼんやりしてり、思いついた単語を手帳に書きつけたり、それだけでなにか落ち着いてくるのだ。


なので今、川のそばの桜の木の下にいるのは自分がとてもニュートラルになっている。