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ふと海老餃子が食べたいと思った。
その海老餃子は小さな蒸籠で蒸され、蓋をされたまま卓に運ばれてくる。
小さな蒸籠はよく使われていて、おそらく海老餃子の他にも小籠包やピンクの桃まんも蒸しているに違いない。
蓋を開けると中の蒸気がもわあんと上がり、うまそうな匂いが溢れてくる。
海老餃子は蒸されて半透明の皮となっており、水気を含んでぷりんぷりんと膨らんでいて、上のひだはきゅっと口を締められた巾着のようである。
小さな白い小皿には海老餃子用のたれが準備されている。焼き餃子とも肉まんとも違うたれだ。
箸で蒸籠の中の海老餃子を摘みあげると、海老餃子はぷるんと震える。
たれに浸すと、半透明の皮が茶色に濡れる。どこか透明感があるのを「きれいだな」と思いながら、熱さに気をつけてかじりつく。
中はしっかり練った海老と粗く刻まれた海老が詰まっていて、口の中でぷりんぷりんという歯触りと海老の旨みと皮のねっちゃりとした弾力と醤油の香ばしさと酢の鼻に抜ける刺激が混ざりあって、「うまっ!あつっ!」の声しか出なくなる。
海老餃子は大概小さいもので、あっというまに口の中から消え去ってしまう。
仕方なく次の海老餃子に箸を伸ばし、「やはり海老は旨い。肉とはまた違う魚介の旨味だなぁ」と思っているとまたもやなくなっている。
ここでキュッとビールを飲み……
と妄想してから、ハッと気づくと、スマホでTwitterを眺めている自分に気づくのである。
残念な気持ちとやりきれない気持ちが混ざり合う。
妄想海老餃子
ふと海老餃子が食べたいと思った。
その海老餃子は小さな蒸籠で蒸され、蓋をされたまま卓に運ばれてくる。
小さな蒸籠はよく使われていて、おそらく海老餃子の他にも小籠包やピンクの桃まんも蒸しているに違いない。
蓋を開けると中の蒸気がもわあんと上がり、うまそうな匂いが溢れてくる。
海老餃子は蒸されて半透明の皮となっており、水気を含んでぷりんぷりんと膨らんでいて、上のひだはきゅっと口を締められた巾着のようである。
小さな白い小皿には海老餃子用のたれが準備されている。焼き餃子とも肉まんとも違うたれだ。
箸で蒸籠の中の海老餃子を摘みあげると、海老餃子はぷるんと震える。
たれに浸すと、半透明の皮が茶色に濡れる。どこか透明感があるのを「きれいだな」と思いながら、熱さに気をつけてかじりつく。
中はしっかり練った海老と粗く刻まれた海老が詰まっていて、口の中でぷりんぷりんという歯触りと海老の旨みと皮のねっちゃりとした弾力と醤油の香ばしさと酢の鼻に抜ける刺激が混ざりあって、「うまっ!あつっ!」の声しか出なくなる。
海老餃子は大概小さいもので、あっというまに口の中から消え去ってしまう。
仕方なく次の海老餃子に箸を伸ばし、「やはり海老は旨い。肉とはまた違う魚介の旨味だなぁ」と思っているとまたもやなくなっている。
ここでキュッとビールを飲み……
と妄想してから、ハッと気づくと、スマホでTwitterを眺めている自分に気づくのである。
残念な気持ちとやりきれない気持ちが混ざり合う。
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