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写真を見るのが好きなのかと問われれば、少し返答に困る。
嫌いじゃないけど写真展を巡るようなことをしたことがない。
ただ、「この人はどんな写真を撮るんだろう?」と好奇心を持ったとき、
Instagramを覗いたり、写真展に行ってみようかという気持ちになる。
ただ写真展に行くのは苦手だ。
好奇心にまかせてのぞいたことがあるけれど、
こぢんまり開催されていることが多いので、
会場にはフォトグラファーの友達や知り合いであふれていて、めちゃめちゃアウェイな感じだったり、
話しかけられて感想なんて求められると、逃げ場がなくて、
「わ、私を透明人間だと思ってください!!」
とおどおど挙動不審になってしまう。
そういう意味だと、美術館で絵を見るのは気楽でいいな、と思う。
放っといてもらえるし、
好きな作品の前に、邪魔にならないように気をつけていれば、いくらでも立って眺めていることもできる。
見た後の余韻にひたりながら、カフェで紅茶やワインをすすり、一心地ついてからゆっくり感想をまとめることもできる。
1度、「どなたでも来てください」ということばに安心して(?)、
十数人でひとり一点ずつ出す写真展に行ったことがあるのだけれど、
ちょうど会場のドリンクバーなんかが出て、
飲みながらおしゃべりする、という日程で、
たまたま手元に来たフライヤーでのこのこと訪れた私は、
「ああ、本当に場違いな存在だ!」
と思い知ったことがある。
誰の知り合いでもなく、ただフライヤーにひかれたので訪れた、という私は居場所がなくて、
とても悲しい気持ちになってその会場を後にした。
それ以来、小さなところで開催される展覧会にはあまり足を運ばないようにしているものの、
やはり好奇心には抗えず、
ふらりとのぞくことがある。
緊張のあまり挙動不審になったとしても。
御幸橋の近くの小さな雑貨店で、写真展が行われることを知った。
フォトグラファーとは知り合いでもなんでもない。
一度、その人の写真展に行ったことがある。
やっぱり挙動不審になったことがあるけど。
そのときはモノクロの作品ばかりで、
人はあまり撮られておらず、
あっても足などのパーツだった。
私は写真や音楽などを見たり聞いたりしながら、
自分の中で勝手に物語を作っていくのが好きで、
その何枚かで物語が自分の中で流れていくのを楽しんだ。
モノクロやアンダーの暗めの写真を見るときには、
その人はどこを「深く濃い色」にしていくのか、
あるいは「闇はどこに持って行くのか」に注目することがある。
だからどうなんだ、と問われても、
「ただ気になるから」と答えるしかない。
しかし、今回の写真展はふわふわの「ゆるふわ写真」のような色合いだったので、
「この前と全然違う!」
と思って、行くことにした。
フォトグラファーとは知り合いではないけれど、Twitterはフォローしている。
きっかけは多分、広島県立美術館のリツイートで見たんだと思う。
この写真展の準備のこともツイートされていて、
「現像失敗!やり直し」とか
「プレゼント用のポストカードが開催前日になってようやく到着!」などのツイートを読んでいると、
私も一緒にドキドキしながら開催初日を迎えた。
そのお忙しい準備のときに
「そっと行ってそっと帰ることができますか?」
なんて阿呆なことを質問した私にも親切に
「できます!」
と答えてくださった。
会場の木村兄弟雑貨店の噂は聞いていた。
場所がよくわからなかったが、今年の春、ひょんなことから場所を知ることになり、
2~3度訪れたことがあるが、
事前の下調べ不足で、いずれも定休日で入れなかった。
こぢんまりした雑貨店だというのも聞いていたし、
これまでの「場違いな私」になるのがいやだなぁ、と思っていたので、
あの阿呆な質問をするに至る。
開催日初日。
私はそうっと訪れてみた。
いや、すでに緊張していた。
だって上の写真、色が飛びまくっているんだもん。
余裕がなくて1枚しか撮らなかったから、仕方なくこれを使うけど。
レトロな布でふんわりと作られたお洋服と。
それを着た二人の対照的な女子と。
ぱっと見、ゆるふわな写真。
ああ、本当に前のモノクロの作品とは違うんだ。
と改めて思った。
多分、おひとりだったら撮らない写真だったかもなぁ、と勝手に想像する。
誰かと組んだからこういう作品になったのかも。
最近、ブログでも「ひとりじゃなくて、誰かとなにかをする」ことに関心が高くなっているので、
なんだか面白かった。
なんだか不思議な感じだった。
ことばにできないんだけど。
砂糖菓子みたいにふわふわで甘い。
はずなのに、なにかひっかかるの。
それがなにかわからないけど。
撮影に使われていた小物も一緒に展示されていた。
お花もパンもフェイク。
それがなんだか印象的だった。
写真の中の女の子たちもどこかフェイクのような、
生々しさがないような、
でもそれだけじゃないような。
なんだろうねぇ。
でも、これは見た人がそれぞれ好き勝手に感じていいことだと思うし、
また時が経ったら、「そういえばあの写真が…」となにかにひっかかってコロンとこのとき感じていたものが出てくるかもしれない。
こんなふうに書いているけれど、会場ではやっぱり挙動不審だった。
「お知り合いの方ですか?」
「いいえ…」
しばし途切れる会話。
「あの…Twitterでちょっと…」
ヘンな人だな、私。
初日に行くかも。
とTwitterでやり取りしていたら、
フォトグラファーさんは「こういう人が来るかも」と事前に、
在廊していた、帽子にひつじのブローチをつけたお洋服作家さんに伝えてくださっていて、
とてもお気遣いいただいた。
ありがとうございます。
お知り合いの人達が次々に来店されて、
その中でフォトグラファーさんをご存じの人同士が撮影の裏話なんかをおしゃべりしているのを、
お耳を大きくして聞いていた。
感想も書いたけど、うまくことばにできなかった。
少し落ち着いた今でさえ、この文字数だもの。
なに書いていいか、わかんない!
まとまらないけれど、これで終わる。
お盆休みに入る人もいると思うけど、
ちょっとのぞいてみませんか?
女の子たちのメイク、自分たちでやったんだって!
キュートよ、キュート!!
あんなふうに自分を見せることができるなんて素敵よ。
■女子と洋服と写真展
日時 2015年8月11日(火)~16日(日) 13:00~19:00(11日、12日は17:00まで)
会場 木村兄弟雑貨店
衣装/渡邉羊野洋服店
Model/ hina&yuka
写真/ Masahiro Kawakami
女子と洋服と写真展 | 木村兄弟雑貨帳
■木村兄弟雑貨店
なんでこういう店名になったのかしら?
というところからそそられるこの雑貨屋さん。
このたび初めて入店。
ねこモチーフときのこモチーフのものが多い印象。
きのこよ、きのこ!かわいいきのこ!
行ったときにはラムネも販売されていました。
また行きたいな!
女子と洋服と写真展 / 木村兄弟雑貨店 #女子と洋服と写真展
|2022/02/03写真を見るのが好きなのかと問われれば、少し返答に困る。
嫌いじゃないけど写真展を巡るようなことをしたことがない。
ただ、「この人はどんな写真を撮るんだろう?」と好奇心を持ったとき、
Instagramを覗いたり、写真展に行ってみようかという気持ちになる。
ただ写真展に行くのは苦手だ。
好奇心にまかせてのぞいたことがあるけれど、
こぢんまり開催されていることが多いので、
会場にはフォトグラファーの友達や知り合いであふれていて、めちゃめちゃアウェイな感じだったり、
話しかけられて感想なんて求められると、逃げ場がなくて、
「わ、私を透明人間だと思ってください!!」
とおどおど挙動不審になってしまう。
そういう意味だと、美術館で絵を見るのは気楽でいいな、と思う。
放っといてもらえるし、
好きな作品の前に、邪魔にならないように気をつけていれば、いくらでも立って眺めていることもできる。
見た後の余韻にひたりながら、カフェで紅茶やワインをすすり、一心地ついてからゆっくり感想をまとめることもできる。
1度、「どなたでも来てください」ということばに安心して(?)、
十数人でひとり一点ずつ出す写真展に行ったことがあるのだけれど、
ちょうど会場のドリンクバーなんかが出て、
飲みながらおしゃべりする、という日程で、
たまたま手元に来たフライヤーでのこのこと訪れた私は、
「ああ、本当に場違いな存在だ!」
と思い知ったことがある。
誰の知り合いでもなく、ただフライヤーにひかれたので訪れた、という私は居場所がなくて、
とても悲しい気持ちになってその会場を後にした。
それ以来、小さなところで開催される展覧会にはあまり足を運ばないようにしているものの、
やはり好奇心には抗えず、
ふらりとのぞくことがある。
緊張のあまり挙動不審になったとしても。
御幸橋の近くの小さな雑貨店で、写真展が行われることを知った。
フォトグラファーとは知り合いでもなんでもない。
一度、その人の写真展に行ったことがある。
やっぱり挙動不審になったことがあるけど。
そのときはモノクロの作品ばかりで、
人はあまり撮られておらず、
あっても足などのパーツだった。
私は写真や音楽などを見たり聞いたりしながら、
自分の中で勝手に物語を作っていくのが好きで、
その何枚かで物語が自分の中で流れていくのを楽しんだ。
モノクロやアンダーの暗めの写真を見るときには、
その人はどこを「深く濃い色」にしていくのか、
あるいは「闇はどこに持って行くのか」に注目することがある。
だからどうなんだ、と問われても、
「ただ気になるから」と答えるしかない。
しかし、今回の写真展はふわふわの「ゆるふわ写真」のような色合いだったので、
「この前と全然違う!」
と思って、行くことにした。
フォトグラファーとは知り合いではないけれど、Twitterはフォローしている。
きっかけは多分、広島県立美術館のリツイートで見たんだと思う。
この写真展の準備のこともツイートされていて、
「現像失敗!やり直し」とか
「プレゼント用のポストカードが開催前日になってようやく到着!」などのツイートを読んでいると、
私も一緒にドキドキしながら開催初日を迎えた。
そのお忙しい準備のときに
「そっと行ってそっと帰ることができますか?」
なんて阿呆なことを質問した私にも親切に
「できます!」
と答えてくださった。
会場の木村兄弟雑貨店の噂は聞いていた。
場所がよくわからなかったが、今年の春、ひょんなことから場所を知ることになり、
2~3度訪れたことがあるが、
事前の下調べ不足で、いずれも定休日で入れなかった。
こぢんまりした雑貨店だというのも聞いていたし、
これまでの「場違いな私」になるのがいやだなぁ、と思っていたので、
あの阿呆な質問をするに至る。
開催日初日。
私はそうっと訪れてみた。
いや、すでに緊張していた。
だって上の写真、色が飛びまくっているんだもん。
余裕がなくて1枚しか撮らなかったから、仕方なくこれを使うけど。
レトロな布でふんわりと作られたお洋服と。
それを着た二人の対照的な女子と。
ぱっと見、ゆるふわな写真。
ああ、本当に前のモノクロの作品とは違うんだ。
と改めて思った。
多分、おひとりだったら撮らない写真だったかもなぁ、と勝手に想像する。
誰かと組んだからこういう作品になったのかも。
最近、ブログでも「ひとりじゃなくて、誰かとなにかをする」ことに関心が高くなっているので、
なんだか面白かった。
なんだか不思議な感じだった。
ことばにできないんだけど。
砂糖菓子みたいにふわふわで甘い。
はずなのに、なにかひっかかるの。
それがなにかわからないけど。
撮影に使われていた小物も一緒に展示されていた。
お花もパンもフェイク。
それがなんだか印象的だった。
写真の中の女の子たちもどこかフェイクのような、
生々しさがないような、
でもそれだけじゃないような。
なんだろうねぇ。
でも、これは見た人がそれぞれ好き勝手に感じていいことだと思うし、
また時が経ったら、「そういえばあの写真が…」となにかにひっかかってコロンとこのとき感じていたものが出てくるかもしれない。
こんなふうに書いているけれど、会場ではやっぱり挙動不審だった。
「お知り合いの方ですか?」
「いいえ…」
しばし途切れる会話。
「あの…Twitterでちょっと…」
ヘンな人だな、私。
初日に行くかも。
とTwitterでやり取りしていたら、
フォトグラファーさんは「こういう人が来るかも」と事前に、
在廊していた、帽子にひつじのブローチをつけたお洋服作家さんに伝えてくださっていて、
とてもお気遣いいただいた。
ありがとうございます。
お知り合いの人達が次々に来店されて、
その中でフォトグラファーさんをご存じの人同士が撮影の裏話なんかをおしゃべりしているのを、
お耳を大きくして聞いていた。
感想も書いたけど、うまくことばにできなかった。
少し落ち着いた今でさえ、この文字数だもの。
なに書いていいか、わかんない!
まとまらないけれど、これで終わる。
お盆休みに入る人もいると思うけど、
ちょっとのぞいてみませんか?
女の子たちのメイク、自分たちでやったんだって!
キュートよ、キュート!!
あんなふうに自分を見せることができるなんて素敵よ。
■女子と洋服と写真展
日時 2015年8月11日(火)~16日(日) 13:00~19:00(11日、12日は17:00まで)
会場 木村兄弟雑貨店
衣装/渡邉羊野洋服店
Model/ hina&yuka
写真/ Masahiro Kawakami
女子と洋服と写真展 | 木村兄弟雑貨帳
■木村兄弟雑貨店
なんでこういう店名になったのかしら?
というところからそそられるこの雑貨屋さん。
このたび初めて入店。
ねこモチーフときのこモチーフのものが多い印象。
きのこよ、きのこ!かわいいきのこ!
行ったときにはラムネも販売されていました。
また行きたいな!
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