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どんな気分ですか?

2021/08/24








「どんな気分ですか?」




昼下がりの美容院。
マリオが私にそう聞いた。






「どんな髪型にしますか?」
なら、美容院では聞きなれたことば。
でも、「どんな気分?」だなんて、
わくわくしちゃう!








そろそろ髪を切りにいきたいなぁ、と思っていたけれど、
地震があって、
「こんなときに・・」という思いもあった。


しかし、元気なところが「いつも通りの生活」をしたほうがいい、と思ったのと、
連日の地震情報過多で、
自分も少々まいっていたので、
初めて電話で予約して髪を切りにいった。






今回は、
「がんがん切ってくれ!
冒険に出かけるんだから!」
という勢いではなく、
「整える感じのおとなしめに」
と告げた。


マリオは私の髪を櫛で梳かし様子を見ながら、
妙な間をあける。


「まとまる・・というのは・・・
キリエさんの髪からすると難しいというか・・」




私の左側に妙に長い一房の髪を作ることで
バランスを取っていることを説明し、
「こいつは偉大なんです。
こいつがいるから、他のくせは
『そんなこと小さくて問題なし!』
と思わせるくらいの大きなくせが出ているところなんです」
とマリオは言う。


その一房、というのは、
勝手に「縦カール」になっちゃう、という
なんともかわいらしいやつなの。






「それにキリエさんの性格上も、
『きれいにまとめる』というのは・・・」




きゃははは!!
わかっていらっしゃる!






というわけで、
左側の一房を強調して偉大さを増し、
全体はマッシュルームのような重い丸いカーブをつくる髪型となった。








マリオとも興味深い話をし、
ルイージとも興味深い話をした。






最後にルイージ特製の柑橘類のマーマレードのお湯割りを飲みながら、
おしゃべりをしていた。






というわけで、すごくのんびりしていたら、
なんと美容院にカットだけで3時間もいた。






これまで、ストレートをかけると4時間かかっていたので、
美容院に行くのが嫌になっていたのに、
あっという間だった。












そのときの気分で髪を作ってもらう、だなんて、
とっても素敵!






できたら、毎回髪型を変えたい。
それがあまりわからない変化でも。




「あなたの髪はこうだから、
これしか向きません」


と言われて続けていた私には、とっても嬉しいこと!














■ 本日の写真


こちらは非常にまとまったカラス。
とても人懐っこくて、
私たちがビーチにいる間中、
ずっとそばにいた。


小浜島のビーチにわざわざビールを持ちこんで、
波を見ながら飲んだ。