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さよなら、神戸

2021/08/252






ぎりぎりまで一緒にいたい。



毎週会えるカップルでさえ、そう思うのに、
遠距離だと、ますますその思いは強くなります。


しんどくなることは覚悟の上で、
私たちはそれぞれ勤務のある日の朝、
ヴォノは東に
私は西に
帰ることにしました。



私は少し時間の余裕があったのですが、
ヴォノは新幹線ののぞみが使えず、
それを逃すと非常にまずいことになる、
というスリリングな状態だったので、
とにかく早起きし、
遊ぶこともせず、
ただもくもくと身支度をしました。




これまでいつも、
私はお見送りをしていました。


今回も、でした。



ヴォノの新幹線が発車して10分くらいして、
私の新幹線が発車します。

だから、またお見送りをしました。



あの、

「残される」

感覚が苦手で、
切なくなってしまうので、
いつも私が味わうのはちょっと腹が立って、
それでヴォノに悪態をつきました。
ヴォノは
「オレの新幹線より早いのに乗ればよかったのに」
と意地悪なことを言いました。

が、二人とも、
とにかく「ぎりぎりまで」一緒にいたかったのです。




これまで、なんだかんだと
せっかく時間とお金と気力・体力を使って会っていたのに、
大喧嘩をすることばかりでしたが、
今回、そんなこともなく
「楽しい楽しい楽しい!」
で終わりました。


「また神戸に来たいね」

「次はあそこがいいんじゃない?」




思い出してはうっとりして、
でも時間はどんどん過ぎていく新幹線のホーム。







何度見送っても、
私は泣いてしまうし、
ヴォノも切なそうな顔をします。







こうやって神戸旅行は終わりましたが、
私の心はしばらく広島に戻ってきませんでした。



泊まりもしないのに、
「激安ホテル」を検索したり(ツインで5000円を切る、とか)、
西村しのぶさんの作品とブログを読みあさったり、
他の人の北野ホテルのブログを読みまくったり、
神戸のガイドブックを改めて読み返したり・・・。



そんなことを2週間も続けて、
ようやく少しずつ、落ち着いてきたような気がします。






■ 本日の写真


うろこの家のお庭にいるいのしし。

鼻をなでると願い事が叶うそうなので、
ぴかぴかになっています。