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シニョーラ キリエ

 



実物は「シニョーラ」でもなんでもないのですが、写真だけ見るとシニョーラ感があるかしら、と思い、このタイトル。



「シニョーラ」というのは、イタリア語で、淑女、あるいは目上の女性(既婚)という意味の言葉。

既婚者ではないので、シニョリーナかもしれませんが、「お嬢さん」ということもなく。


スペイン巡礼に行ったとき、関空からエール・フランスの載ったのですが、エコノミーで予約したのに満席になったため、「ビジネスクラス」のシートで搭乗したことがあります。

めっちゃラッキーだよね!

食事もお皿にサラダからメインという流れでサーヴされ、デザートはフォションが出てきましたよ、奥さま!!

そのとき、私は「リッチな海外旅行」ではなく「過酷な巡礼の旅」に出発したばかりだったので、清潔なものは身につけていましたが、アウトドア感満載の格好に上着は薄いフリース。

ですがCAさんはプロ。そのフリースを丁寧にハンガーに掛けてくれまして。

そのときに呼びかけられたのが「マダム」。


このときもまぁまぁいい年だったけど、ちょっと落ち込んじゃった。

なんというか、実年齢が高いと敬遠されるじゃん。

「あー、マダムなんだ… 結婚してないけど。ふーん、マダムかぁ。ふぅぅぅぅぅん」と納得いっていませんでした。


迷惑電話がかかってきたときに、相手がなれなれしく「奥様」という単語を出そうものなら「違います」ときっぱりはっきり言って撃退材料にするくらい、気にしていました。今も気にならないかと言えば、修行が足りないせいか、気にしている。


けれどね。私のことを「マダム」と呼ばなかったほうが、失礼になるようだ、というのを巡礼中に知りました。

若い女性より、年齢を重ねた女性のほうが魅力がある、と聞きましたよ。ええ、一部の人ですけれど。

ある人は「君は身体(見た目)は10代なのに、話すと50代の女性のようだ」と大絶賛してくれました。ダンケシェーン、ヘル!

好奇心で「それは褒めているのか」と聞きました。日本では若い女性のほうが好まれる、とも言ってみました。

すると「話して楽しいのは年齢を重ねた人だ」と答えが返ってきました。ほほぅ。


まぁ、中身がすっとこどっこいなので、誠意と親しみを持ってくだされば「シニョーラ」でも「マダム」でも「お嬢ちゃん」でも、なんでもいいんですけどね。



そんなことを思い出しながら、めちゃめちゃ強い日差しと風の中、ある意味根性でテラス席でワインを飲みました。