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noteとコメント

2022/02/06


ブログのような、ちょっぴりSNSのような、自分の作品の発表の場あるいは販売の場、他の人の作品を楽しむ場所として、note.muというサービスがあります。

最近では、ブログに書くと炎上しそうなことやちょっと言いにくいこと、あるいはブログ運営に関する大事なことなどを「お金を支払ってでも読みたい人」が読めるように、有料で公開しているブロガーさんもいらっしゃいますね。




この1週間ぐらい、ライターの古賀史健さんの、noteに書かれたブログをずっと読んでいました。
読み始めてすぐに面白くて、2015年1月から始まったブログを最初からたどりました。

Kyri*ate: 煽り文句なし。見出しなし。古賀史健さんのブログ / 読みたいのは北斗百裂拳じゃなくてその人の物語


読み進めているうちに、気づいたことがあります。
はてなブログや相当人気のあるブログでないと書き込んでもらえないコメントがやたらとついている!

古賀さんの文章や内容が素敵なのは承知の上ですが、noteってコメントが入る率が普通のブログより高い気がします。
noteにアカウントがないとコメントできないし、アカウントを持っているとなにかしらメンションがあると通知してくれるようになっているのもあると思いますが(通知が来ると嬉しい!)、SNSとの連携の時期が関係しているのではないか、と考えたのです。

私も以前、noteのアカウントを持っていました。
リリースされてから1週間後ぐらいに最初のアカウントを取ったので、初期ユーザーの一人だったのかもしれません。
noteはとても粗削りのままリリースされました。
完成させずに、ユーザーの使い方や様子を見て、必要ならばいろいろ機能をつけよう、という考えからでした。

ブログやSNSに慣れたユーザーは作品を発表しても拡散力のない、この「使いにくいサービス」に不満もたくさん持ちながらも、noteならではの独特な面白い使い方をしていきました。

そんな中、noteは最初、TwitterやFacebookと連携していませんでした。
noteの中だけで拡散するにも限界がありました。

Twitterなどと同じように、「フォロワーを増やせ!」が声高に言われ、「まずはフォローしろ!」と叫ばれました。
しかし、noteは「140文字のつぶやき」がタイムラインに流れるのではありません。
多くが「自分の作品」を流すのです。
TwitterのTLをながめるのとはずいぶん違います。
それに、Twitterでいう「リスト」の機能はありませんでした。

拡散のためにフォロワーを増やしたい。
そのためにフォローを増やす。
自分が本当にファンで、この人の作品やことばを逃したくない!というものはあっという間にタイムラインの激流に飲まれて気がつけなくなりました。


こういった流れがある一方で、「この作品、いいなぁ!」と思ったときには、その作品に対してコメントを入れるしか手段がありませんでした。

これが、「noteには普通のブログよりコメントがたくさん入る」理由の1つではないか、と考えたのです。

SNSと連携しなかったからこそ、コメントが集まる。

その後、TwitterとFacebookのボタンが装備されましたが、やっぱりコメントがたくさん入る文化は残っているんじゃないかと感じます。

だからなんだ、と言って、実はオチがないのですが、なんでもかんでも「かゆいところに手が届く」ような、きめが細かすぎる過剰丁寧なサービスより粗削りのほうが、「自ら手を伸ばしていく」ことにつながるんじゃないか、と思いました。

noteにも「いいね!」の星をつける機能もありますが、やっぱりコメントが入るのは嬉しいですね。


ブログやサイト経営だと、「拡散」という意味からすればSNSは大切な流入手段なのですが、流れて消えてしまうので、寂しいな、と思うのです。