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木のスプーン

2022/01/27





今年になってから、まだ寒さが厳しい頃、
母が朝食を食べるとき「器が冷たい。持っていられない」と言い出した。



我が家では毎朝、朝食に母特製のカレー味の野菜スープとりんごとバナナ入りのヨーグルトを食べることになっている。

スープは熱々をよそうが、器を温めるわけでもないのですぐに冷めてしまう。

ヨーグルトにいたっては、果物もヨーグルトも冷たいものなので磁器の器はとても冷たい。




ある時、NHK番組の「ねこのしっぽカエルの手」を見ていると、
京都の大原で暮らすベニシアさんが漆の器でヨーグルトを食べている様子を見て、
彼女は「これだ!」と、
朝食用の器を手持ちの漆の木の器に全部替えた。

スプーンまでも替えて、
「これで冷たくない」
と満足そうにしている。



木の器は驚くほど軽かった。

そして使い慣れない木のスプーンの口当たりの柔らかさときたら!

噂には聞いていてけれど、これほどまでとは知らなかった。


特にカレーを食べた時には、本当にびっくりした。

木のスプーンで食べたら、すごい辛さのカレーもマイルドに感じられるのではないか。
と思うほどで、
何度かこっそりと必要がないのに木のスプーンでものを食べてみたくらい。


朝食の時に使う木のスプーンはアイスクリーム用のスプーンで、
先がカットされているため、
器にスプーンの先がフィットするため
ヨーグルトがとても上手に食べられる。

ただ、とても華奢なので、固まった蜂蜜をすくい取るときには折れるんじゃないか、と心配になる。

状況によって金属と木を使い分けて、長く使おう。