二千円札の存在

「二千円札が発行される」と発表があったとき、私はなんだかわくわくしていた。


ドルとユーロくらいしか使ったことがないけれど、2ドル札、2ユーロコインなど、慣れない「2」の紙幣や硬貨があって、戸惑った。
面倒じゃないか？と問えば、同じ金額を持ち歩くとき、枚数・個数が少なくなるよ、と教えてもらった。

たとえば1万円で千円のものを買ったら、おつりは9千円。
多くは、5千円札1枚、千円札4枚。計5枚。

しかし、ここに2千円札があればおつりは
5千円札1枚、2千円札2枚。計3枚。

ほら、お財布すっきり。



しかし、日本では二千円札は流行らなかったね。
発行当初はちょっと話題になったけど、慣れない分使い勝手が悪いようだったし、レジでも二千円札を入れるところがなかったし。

私は結構好きなんだけどなぁ。
銀行やゆうちょの窓口で給料を下ろすとき、わざわざ「2千円札10枚」とお願いしてたもん。
でもすぐに「10枚もありません」と言われるようになった。
なんなの？！
銀行でも取り扱っていないの？！



デザインも守礼門と源氏物語、という、統一性があるんだかないんだかわからないし、紫式部の肖像画も微妙なんだけど、好きなの、なぜか。




5年後の2024年に紙幣デザインが一新されることになった。
1万円札、5千円札、千円札のデザインが発表されて「ほうほう」と見ていたが「あれ？」と気がついた。
あたいの好きな2千円札は？

NHKのニュースでは「流通枚数が少ないので今回はデザイン据え置き」になったと言っていた。
ちょっとちょっとちょっと！
一緒にデザインを変えてよ！
偽造防止のホログラム、二千円札にもつけてよ！！！


ちょっと「ぷうっ！」となって、手元にあるたった1枚の二千円札をじっと見つめる。
イベントの手伝いをしたときに支払いで使われたのを交換してもらった。
いつか使ってやろう、と思っているがなかなか使う機会がなくもう何年も持っている。





蛇足だけど、これまでの歴史から見たら画期的なのかもしれないが、お札のデザインに女性を加えるだけで「女性躍進」を推し進めている、と言いたいのなら、とっても不満。
なら1万円札のデザインにしてくれよ。

なんだか、「女性の活躍」とか言っている時点でだめだと思う。
わざわざそんなこと言わなくても「当然」となっているのがいいんじゃないかな。